森の少年物語外伝の外伝
みゆタンの冒険 〜Adventurer Of The Miyutan〜



序章 −旅立ちの時−

ある日、フォルが野原で友達の女の子と遊んでいるときのこと。
「フォル君、大丈夫?なんか顔色悪いよ?」
「う、うん。だいじょうぶ・・・あっ!」
ばたっ!
「フォ、フォルっ、フォル君っ!?」
「きゅ〜〜〜・・・」
「たっ、たいへん、すごい熱っ!すぐにお医者さんに見せなきゃ!お母さんっ、お母さ〜ん!」

「・・・う〜む、これは伝説の奇病、ケモショタ病じゃな。」
「ええっ!」
「ケモノ族の男の子、しかも特にかわいい男の子にしか感染しないといわれる、不治の病じゃ。」
「不治の病・・・なっ、治らないんですか!?」
「うむ。この病にかかったものはそのまま眠り続け、二度と目を覚ますことはないらしい・・・。」
「そんなっ、先生っ、何とか直す方法はないんですかっ!?」
「古代魔法王国時代の錬金術師のみに作ることが出来たという伝説の霊薬、エリクサーを使えばあるいは・・・しかし、すでにそれを作る技術は失われて久しいという。気の毒じゃが、あきらめるんじゃな・・・。」
「そっ、そんな!フォル〜〜〜。」
フォルの眠るベッドに泣き伏せるフォルの母親。
その足下で一匹の生物が、なにやら決心した表情を浮かべていた。
(そんなこと、させへんっ!フォルは、フォルはわいが助けるんやっ!!)
その生物、タコのみゆタンは、その確固とした意志と不屈の精神で、いにしえの秘薬エリクサーを探す長い、長〜い旅に出るのであった。
(・・・フォル、待っとるんやで!わいが絶対、エリクサーを見つけてきてやるからなっ!)

次の日。
「ふわ〜〜っ、あ〜、よく寝た。」
「フォ、フォルっ!?」
「あれっ?お姉ちゃん、こんなとこでどうしたの?それに、なんか目が赤いよ?」
「あっ、あんたこそどうしたのっ!からだ、なんともないのっ?」
「うんっ、なんか寝てたら治っちゃった。」
「おっ、お母さんっ、フォルが起きたっ!おか〜さ〜ん!!」
(でも、なんで治っちゃったのよ。不治の病じゃなかったの・・・?)

一方、町の医院では・・・
「先生、昨日のフォル君、どうでした?」
「うーむ、あれは重病じゃぞ。ケモショタ病じゃった。」
「ケモショタ病!?先生、この前もそう言って、ただの風邪だったじゃないですか!」
「ふえっ?そ、そうじゃったかいのう・・・。」
「も〜、先生ったらまたボケちゃって・・・あっ、た〜いへんっ!早く知らせに行かなくちゃっ!!」

やぶ医者の勘違いで旅に出ることになったみゆタン。
はたしてみゆタンは伝説の秘薬エリクサーを探し当て、フォルの元へと戻ることが出来るのか!

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