良い病院はどこにある?

ペットを飼っている人なら誰でも『良い病院は何処にある?』と思った事があるでしょう?
さて、良い病院・良い獣医師とは何を持ってそうよぶのでしょう?
優しいから? 説明が分かりやすいから? 治療が早いから?
沢山注射をしてくれるから? いろんな薬を処方してくれるから?
安いから? 有名だから? 噂に聞いたから? 専門知識が豊富だから?

例えば、あなたのペットちゃんはあまり病気をしたことが無いとします。
定期検診で飼い主さんが『元気です。得に問題は無さそうです』と言うと
獣医さんは触診だけやって『元気そうだし問題ありませんね。』と言いました。
飼い主さんは安心して帰りますね。
この段階では、飼い主さんにとってこの獣医さんは『良い先生』です。
次に、ペットちゃんが元気はあるのに下痢を繰り返して病院に駆け込んだとします。
先生は検査はせずに触診のみをして『原因は分りませんが下痢止めのお薬を処方します。』
と言って様子を見る事になりました。
飼い主さんにとっては何の薬か分りませんが与えられた薬を与えてみたら
下痢が止まりました。
この段階でも、飼い主さんにとってこの獣医さんは『良い先生』だと思われます。
次に、ペットちゃんが下痢を繰り返して止まらないので病院に通い、
得に検査はせずに『原因はハッキリしないからいろいろと薬を試してみましょう』
と言われて毎週違う薬を処方されて、それでも下痢は止まりません。
さて、この段階で飼い主さんにとってこの獣医さんは『良い先生』?『悪い先生』?
次に、あまりにも長く続く下痢の所為でペットちゃんの元気がありません。
あわてて病院にかけこんで飼い主さんは『なにか他の病気があるかもしれないので
検査をして欲しい』と言います。
飼い主から検査の要求があれば、普通は検査をしてくれますね。
そして血液検査とレントゲンの結果、腫瘍が発見されたとします。
それも、ずっと気がつかなかった為に末期に入っていたとします。
さて、この段階で飼い主さんはこの獣医さんを『良い先生』と思えるでしょうか?

多くの場合、『良い先生』と『悪い先生』とを飼い主さんが考え初めるのは
ペットが重病や重傷を負ってからなんです。
ペットが元気で過ごしている間は、誰もそんな事には気がつかないでいるのです。


では、ペットが健康なうちから良い獣医にかかる為には、どう言った事を基準に
探せば良いのでしょうか?
それは飼い主が正しい知識を身につける事ではっきりと分ります。
以下の事柄についてチェックしてみて下さい。

・自分のペットのかかりやすい病気を知っていますか?
・自分のペットがどのような生態の生き物か知っていますか?
・自分のペットに与えてはいけないものをいくつ知っていますか?
・カゴやゲージから何度も脱走させてしまった事はありませんか?
・飼育環境は清潔ですか?
・病院は清潔ですか?
・年に1度(高齢ならば半年に一度)の定期検査をしていますか?
・定期検査は触診だけですか?それで全ての病気が発見出来ると思いますか?
・おかしいな?と思ったらすぐに病院に連れて行っていますか?
・ペットを病院に連れていく時、全ての決断を病院任せにしていませんか?
・ペットに処方された薬について自分で調べた事はありますか?
・分らない事、説明で疑問に思った事を理解出来るまで医師とよく話し合っていますか?
・医師は専門用語ばかりならべて説明していませんか?
・飼い主さんの不注意でペットが事故や怪我をしてしまった時、医師に頭ごなしに怒鳴られた事はありませんか?
・その病院の医院長もいつも病院にいて診察をしていますか?
・医師は治療方針についていくつかの治療法を飼い主さんに提示してくれますか?
・治療法の決定権は飼い主側にありますか?
・麻酔や手術のリスクについてきちんと説明は受けましたか?
・セカンドオピニオンを御存じですか?
・避妊のメリットとデメリットを知っていますか?

いかがでしたか?
普段は何とも思っていなくても、改めて文章にされた時に『おやっ?』っと
気がつく事もあるとおもいます。
病院側だけでは無く、飼い主自信の責任感も問われるのです。
最近のペットブームに伴い、動物病院の数もここ数年でだいぶ増えて来た為、
どの病院が良いのか悪いのかを見極めるのはさらに難しくなって きています。
それでも、可愛いペット達の為に良い病院を探したいとしたら、
まず飼い主が正しい知識を身につけることです。
大半の飼い主さんは獣医師に言われるがままに処置や投薬をしてもらう事でしょう。
でも、あらかじめ動物のかかりやすい病気や起こりやすい事故、
良く使われる薬などの情報を身につけていたり、
病気や薬で分らない事や納得しかねる事を徹底的に獣医師と話し合う事をするだけで
医者は姿勢を正すのです。勉強している飼い主、真剣に知ろうとしている
飼い主さんには誤魔化しが効かないからです 。
そして、万が一『悪い病院』にかかっていた場合、少しでも知識が有ると
緊急の場合でも多少冷静になる事ができ、医者の怠慢に気付く事ができる様になります。
少しでもこのような違和感を病院や医師に感じたら、
状態に余裕が無いならその足で転院するか、余裕が有るようなら
セカンドオピニオンとして他の病院でも検査・診察して頂きます。
私もこれまでに沢山の『悪質な医者・腕の悪い医者・金に目が眩んだ医者』の話を聞いて来ました。
しかし、その飼い主さんの大半が「昔は良い先生だったのに」と言います。
これは例に書いた通り、「良い医者」が「悪い医者」になった瞬間です。
そして、これらの「悪い医者」にかかった飼い主さんの殆どが
そこでペットを亡くすか瀕死の状態になっています。
「悪い医者」=「ペットが殺されてしまった」と感じてしまうのです。
しかしそこには飼い主の怠慢が含まれていません。
私自信、愛するペットを有名病院の医師の度重なる誤診と怠慢によって逝かせてしまいました。
私も含め、その時点で飼い主さん自信も勉強不足でした。
全てを悪い医者の所為にする訳にはいきません。
医者の怠慢を見抜く努力をしなかった飼い主の怠慢もあるからです。
良い医者は努力を怠りません。良い医者にかかりたいのなら
飼い主自信も努力する必要があるのです。
経験者としてひとつだけハッキリ言える事、それは【優しい医者=良い医者】は
必ずイコールである保証はないと言う事です。

実際に素晴らしい人間性と技術が伴った医者は本当に少ないです。
言葉を話せない動物たちが病院にかかる時、
本当の意味での主治医は飼い主さん本人で無ければいけません。
つねに一緒にいて、普段の状態を知っていて、具体的な経過を知っているのは
飼い主さんだけだからです。
どんなに詳しく医師に説明した所で、その子の全てを伝える事は難しいのです。
だとしたら、獣医師はあくまで「飼い主のフォローする立場」になります 。
治療は獣医師と飼い主の二人三脚で続ける事が理想的です。
フォローする立場の獣医師は主治医である飼い主のできない事を変わりにやってくれるのです。
検査をしたり注射をしたり手術をしたり専門的な説明をしたり。
そして獣医師の示してくれた治療法の中から最終的な決断を下すのは
主治医である飼い主さん本人でなければいけません。
だからこそ、飼い主は常にペットの健康状態をチェックしたり
勉強しておかないといけないのです。
これらを怠るといざと言う時の「決断」ができないから。
命への責任は重いのです。
愛ペットを飼うと決めた瞬間から、その責任は飼い主が背負っていかなければいけません。
しかし、ペットが元気なうちはなかなかこのような事に気がつかないんですよね。
おまけに、経験者からアドバイスを貰っても「今まで何の問題も無いから大丈夫!」って、
何も学ばずに終わってしまう事も有ります。
病院サイドの意識改革も必要だけれど、その前にまず飼い主サイドの意識改革が必要なのです。
飼い主がしっかり勉強していれば病院も選ばれてくるし、
獣医師も意識改革を余儀なくされるのですから。

「良い医者」とは飼い主さん達が育てていくものなのです。

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